【開催報告】第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)テーマ別イベント「セミナー・シンポジウム」および「ブース・パネル展示」

2025年10月22日

実施報告

スポーツ・フォー・トゥモロー・コンソーシアム(SFTC)事務局は、スポーツ庁および独立行政法人国際協力機構(JICA)とともに、2025年8月20日~22日にパシフィコ横浜で開催された「第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)」のテーマ別イベント「セミナー・シンポジウム」および「ブース・パネル展示」に参加しました。

「セミナー・シンポジウム」では「スポーツを通じた人材育成と共創による信頼構築」をテーマに、日本とアフリカ双方の団体が実践事例や課題解決に向けた取組を共有しました。ダカールユースオリンピック(YOG)組織委員会をはじめとする国際的な登壇者を交え、スポーツを通じた若者育成やアフリカとの連携の可能性について活発な議論が展開されました。

<セミナー・シンポジウム>

◆ オープニング

○ 「開会挨拶」籾井 圭子|スポーツ庁 審議官

 

 

 

 

 

 

○「SFT・SFTCの紹介」阿部 篤志|独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)総合企画部連携企画課長/スポーツ・フォー・トゥモロー・コンソーシアム(SFTC)事務局

 

 

 

 

 

 

◆ 各登壇者による取組事例の紹介

○ 「アフリカのスポーツ産業の発展を目指した『Road to 5 プロジェクト』」佐谷 説子 氏|経済協力開発機構(OECD)開発センター 次長

GDPにおけるスポーツ産業の割合について、世界平均2~3%水準に対しアフリカ地域では約0.5%にとどまっている現状を踏まえ、5%へと引き上げることを目指す「Road to 5」構想の中間報告が行われました。

 

 

 

 

 

 

○「地域スポーツクラブをハブにした社会課題解決と持続可能な社会の構築」岸 卓巨 氏|一般社団法人A-GOAL 代表

現地の地域スポーツクラブを通じた貧困・教育・雇用創出の機会を作り、持続可能な発展とプラットフォームの拡大を目指す取組が紹介されました。

 

 

 

 

 

 

○「アフリカ55甲子園プロジェクトとベースボーラーシップ®を通じた人材育成」友成 晋也 氏|一般財団法人アフリカ野球・ソフト振興機構(J-ABS) 代表

ベースボーラーシップ®教育メソッドを通じ、非認知スキルの向上および「規律」「尊重」「正義」に基づいた信頼できる人材育成の取組が報告されました。

 

 

 

 

 

 

○「国際大会を契機としたレガシー創出に向けた取り組み」Fanta Diallo 氏|ダカールユースオリンピック組織委員会 エンゲージメント局長

ダカールユースオリンピックに向けて毎年開催される文化・スポーツイベント「ダカールアンジュー」や、地域の小学校へのオリンピック教育の出前講座など、若者や周辺市民の大会への巻き込みながら大会を通じたレガシー創出を図る取組とビジョンが紹介されました。

 

 

 

 

 

 

パネリスト3名によるパネルディスカッション

「共創と信頼」「社会課題とスポーツ」「次世代リーダー育成」の3つのテーマをもとに、パネリスト3名とスポーツの可能性について議論を展開しました。

パネルディスカッション参加者の様子

 

★参加者の声:

アフリカで、野球をビジネスではなく“人づくり”のツールとして活用している点が印象的でした。日本の部活動にも応用できそうです。

〇アフリカおよび日本以外の国のスポーツ市場の成長可能性を知ることができ、非常に貴重な機会でした。

<ブース・パネル展示>

日本のスポーツ国際交流・協力(SFT)の概要やアフリカでの取組事例に加え、テクノロジーとスポーツの融合を体感できる「バーチャルローイング」や、国際協力機構(JICA)による「スポーツと開発」分野での実践事例などを紹介しました。

ブース・パネル展示の様子来場者への事業紹介

 


 

本シンポジウムを通じて示された数々の取組は、TICAD9のテーマである「革新的な課題解決策の共創」に直結するものであり、スポーツが持つ可能性と社会的意義が改めて強調されました。
OECDからはスポーツ産業の視点からアフリカに対する新たな取組、日本のスポーツ関係団体からは日本だからこそできるアフリカとの連携の形と現地ネットワークの形成、ダカールユースオリンピック組織委員会からは大規模スポーツイベントを契機としたレガシー創出の取組について紹介され、スポーツの多面的な活用方法や可能性について触れられるとともに、今後のスポーツ×アフリカの展開が期待される機会となりました。
SFTC事務局は今後も、日本とアフリカが互いに学び合い、若者育成や地域課題解決に資する持続可能なパートナーシップの構築に貢献してまいります。

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