アジア・オセアニアラグビー交流フェスタ2022 / 指導者の能力強化
【概要】
ラグビー競技において、福岡県の中高生世代は、全国トップレベルの競技力を有している。また、日本代表のコーチに福岡県出身者がいるなどコーチングの質も高いものがある。オセアニア地域は、東京2020オリンピック競技大会ラグビー競技(男子)で優勝したフィジーやオーストラリア、ニュージーランドなど世界の強豪が競う地域である同時に、チームを編成することすら困難な小さな島国が多数ある。
そこで、それらの国の子どもたちを合同チームで招聘し対戦することで、世界の舞台を経験したいがその機会に恵まれない子どもたちやラグビー未経験の子どもたちの貴重な経験とし、今後、更なるラグビー競技の普及はもとより、日本への愛着、国際交流のきっかけとなることを期待して事業を実施した。
【事業目的】
2019年アジア初開催の「ラグビーワールドカップ2019」の際に、ラグビー後進地であるアジアに対する普及を目的として、ワールドカップのレガシー事業として誕生した「アジアラグビー交流フェスタ」。
しかし、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、2年間の休止を余儀なくされてきたが、アジア・オセアニア地域のラグビーが普及していない地域も対象とした大会を開催し、今後のラグビー競技の普及促進はもとより、それぞれの国のスポーツ環境について意見交換する機会をつくり、今後、参加者がどのような行動をすることが必要であるかを考えることにより、SDGs10に貢献することを目標とした。
【活動・事業内容】
(1) アジア・オセアニアラグビー交流フェスタの開催
日時:2023年1月20日(金)から2023年1月23日(月)
場所:グローバルアリーナ(福岡県宗像市吉留)
参加国および参加チーム:日本、タイ、バングラデッシュ、オーストラリア
内容:タイ、バングラデシュ、オーストラリア、日本のチームが集い、試合を含めたラグビーを通じた国際交流を行った。また、文化体験や交流会、福岡市内での街歩きなども行われた。
(2) 福岡県のラグビー競技指導者の指導力強化
福岡県のラグビー指導者を、オーストラリアニューサウスウェールズ州協会主催のコーチングセミナーを受講させ、国際的なコーチング技術を学ばせ、指導力を向上させた。
【成果】
〇 子供たちが言語や文化を越えて、ラグビーを通した交流や文化交流などを楽しみ、異文化理解やグローバルな視点を身に着ける機会となった。
〇ラグビーの普及を目的としたことで、ラグビー(スポーツ)の特性であるお互いを理解する機会の場となり、スポーツが人と人をつなぐ有効なツールであることが立証できた。
〇 福岡県の指導者4名がオーストラリアニューサウスウェールズ州協会において、トップレベルのコーチから質の高い指導を受け、戦略をオープンにしたうえで指導者育成を行うことを学んだ。それを踏まえて、福岡県でのラグビー指導者養成、選手育成に活用し、選手が自ら主体的にスポーツに親しむ態度を育成するよう努めていくことで、SDGs指標達成に向けたきっかけづくりともなった。
〇 豪州の協会への指導者派遣事業を通じて、国際的な指導技術・実践力を習得し、福岡県内の指導者に共有することで県内の各世代の選手に対して、高品質な指導が行える体制を構築することができた。
HP:https://www.rugby-fukuoka.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/Asia.Oceania.Rugby.Exchange.Fest
アジア・オセアニアラグビー交流フェスタ参加者の保護者
からのコメント :
あまり積極的でない子どもが、言葉が通じないものの、身振り手振りでコミュニケーションをとろうとしている姿に子どもたちの変化を感じ取った。言葉の壁はあるものの、ラグビーというツールにより、子どもたちは十分コミュニケーションをとり、楽しんでいたとの意見を聞き、改めて子どもたちの順応性の高さを感じた。