小学校から高等学校まで一貫した高い質で学ぶ「Physical Education for All」プロジェクト(JICA草の根技術協力事業) (2024)
■事業内容
1. HGとDPESS、NIPESが対象3都・州の都・州・郡教育局が協力し、新しい体育の普及計画を作成し、普及計画に沿った新しい体育の普及を実施する。
 2. 新しい体育普及計画を作成・普及していくため、対象3都・州の都・州・郡教育局の人材育成を行う。
 3. 対象3都・州のそれぞれの状況に合った体育普及コンテンツを開発する。
■事業実施経緯
カンボジアでは、1975年から1979年まで続いたポルポト政権後、簡単な徒手体操やサッカーやバレーボール等の簡単なスポーツしか教えていなかった体育科教育だが、2006年以降、JICA草の根技術協力事業等により、小学校体育科学習指導要領、指導書、中学校の学習指導要領、指導書、高校の学習指導要領が作成された。現在は、体育科教員の養成機関である国立体育・スポーツ研究所を2年制から4年制のプログラムに底上げするプロジェクトも実施している。そんな中、今まで築き上げてきた小・中・高・大を一括し、一貫性の取れた体育科教育を教えるモデルを構築し、カンボジアの全国の小・中・高で質の高い体育授業が実施され、子供たちが体育を通じて「知識・技能・態度」を身につけられるようになることが期待されている。
■事業目的
対象3都・州(プノンペン都、バッタンバン州、スヴァリエン州)の小・中・高等学校において、教育・青年・スポーツ省、各都・州・郡教育局監督の下、学習指導要領及び指導書の内容に沿った新しい体育が普及されている。
■主な活動領域
スポーツを通じた教育
■主な事業方法
人材育成
■事業成果
1. 各都・州・郡の新しい体育普及計画が策定され、各都・州・郡の教育局により、普及計画に沿った体育普及のマネジメント(ワークショップ、モニタリング、報告書作成・提出)が行われた。また、普及計画の実施進捗がDPESS及びNIPESにより確認されている。
 2. 各都・州において、普及計画に沿って新しい体育が普及できるための人材が育成された。
 3. 各都・州において、新しい体育が普及できるためのコンテンツが開発された。
■参加者や協力者の声
本邦研修に参加したバッタンバン州の教員:「カンボジアに帰ったら、まず他の教員に日本での経験を伝え、よりよい体育の授業ができるように学んだことを広めていきたい。日本では特に子ども達によく考えさせ、話し合いを行ったうえで独自のルールを作り、問題が起こった際には子ども達同士の話し合いで解決する、という教育方法が特に印象に残っていて、同じように実践したいと思っています。また、体育で使う道具も工夫して作製し、子ども達にとってより楽しい体育の授業をしていきたいと思っています。」
■課題や教訓
対象国の都・州・郡教育局に主体的に計画・事業の実施を任せたため、モデル校に絞った新しい体育の普及にとどまらず、各都・州の50%への普及を目標とした体育の普及に取り組んだ。
■事業関連WEBサイト
https://www.jica.go.jp/activities/schemes/partner/kusanone/country/project/n_files/cam_31_p.pdf
 https://www.facebook.com/heartsofgold.japan
- 実施期間
 - 2021年2月1日~2025年1月31日
 - 実施エリア
 - カンボジア王国
 - スポーツ種目/プログラム種別
 - 体育科教育
 - 実施組織
 - 特定非営利活動法人 ハート・オブ・ゴールド
 - 協同組織
 - 独立行政法人国際協力機構
 - 支援対象者数
 - カンボジア:376,774名
 



