Beyond borders CAMP 2024 タンザニア遠征 (2024)
■事業内容
・TAJA (Tanzania & Japan) Soccer festival:タンザニア人と日本人を混合して4チームを作成。4チームにおけるサッカー大会を2日間にわたって開催。
・マサイ村訪問&滞在:自然との共存を続けるマサイ族。マサイ族の村を訪問・滞在し、彼らの生活を体験。
・タランギレ国立公園見学:多様な動物や植物の世界に触れる。地球が人間だけの場所ではないことを体感する。
・現地中学校訪問:現地の中学校を訪問し、同世代の仲間と交流を実施。日本の折り紙とタンザニアのビーズを教えあう文化交流やサッカー、フリスビーを通じたスポーツ交流を実施。
■事業実施経緯
今ある差別や分断の連鎖を断ち切るため、サッカーを通じて、世界の「つながりの総量」を増やしていく、というコンセプトのもと、2022年より海外遠征事業(Beyond borders CAMP)を開始。現地の同世代の仲間とのサッカー大会、現地の生活体験や文化・社会課題を体感する1週間のプログラムを通して、次代を担う若者が「人のつながり」「世界とのつながり」を経験し、自身の価値観や視野を広げていくことを目的としている。これまでカンボジア、ネパールで開催し、継続的に展開している。
■事業目的
1. サッカーを通して、国籍、宗教、言語を超えた本質的な「人のつながり」を経験する。
2. サッカーを通して繋がった仲間の生活を垣間見ることで、世界を断片的な知識ではなく、「自分」、「自分の仲間」、そしてその「仲間の世界」という1つのつながりを持って捉え、「自分と世界のつながり」を実感する。
■主な活動領域
スポーツを通じた平和構築
■主な事業方法
人材育成
■事業成果
1. 参加者の多くがサッカーを通して国籍や言語を超えた「人のつながり」を感じることができた。
2. 自分とは違う環境を経験することで、「自分」や「日本」について考え、世界を多面的に見る機会となった。
■参加者や協力者の声
遠征最終日に行った各自の振り返りより一部抜粋させて頂きます。
• 最初は文化も言語も違う人たちと仲良くすることなど出来ないなと思いましたが、サッカーで通じ合える事ができました。
• 満足できるサッカーコートでなかったり、裸足でプレーしている選手など様々な人がいたが、サッカーを通して心が通じることができた。
• 僕は黒人差別というのを聞いたことがある。でも、現地の人たちとサッカーをして肌の色なんて1mmも気にならなかった。言語や肌の色が違ってもボール1つでサッカーができる!
• サッカーをする時は言葉が通じず、グランドも綺麗じゃなく、どうするか悩んでいたが、サッカーをしていたらなんとなく意思が通じてきて安心できた。
• 私が名前も知らなかった国でもサッカーが好きで、ボールに飛びついてくる人がたくさんいて、言葉が通じなくても楽しめる、それがサッカーなんだと思いました。
• サッカーでも社会的にも自分や日本に何が足りないかを知ることができた。足りない所を補い、完璧な大人になるためにこれから努力していきます。
• タンザニア人はスワヒリ語が公用語なのに英語もペラペラ喋ることができる。環境は劣悪でも教育水準がとても高いことがわかった。日本人は環境が良いのに勿体無い。自分は日本に帰ったら英語がペラペラになるように勉強しようと思った。
• 英語は全く分からないから他の人に頼ればいいや、と思っていたけど、一回自分の知っている単語だけで聞いてみたら意外と通じた。これを通して自分でチャレンジしてみる事が大切だと思いました。
• 自分が成長できたなと感じることはチャレンジすることです。現地の食事は最初は食べられなかったけど、少しずつ食べる事ができるようになった。そして、英語も少し話す事ができた。自分が聞き取れなくても、頑張って聞いてみたり、相手に伝わらなくてもジェスチャーで交流をすることができた。マサイ村でヤギを目の前で殺すのを見て、自分がいつも食べている肉や魚はこのようにして自分たちのもとに来るんだと知り、命の恩恵を知ることができた。
• マサイ村で目の前でヤギを殺して苦しんでいる姿を見て命のありがたみを感じた。
• この遠征を通して様々な日本人やタンザニア人に出会うことができてとても楽しかった。
• 金持ちは日本人にとって大きな幸せだ。しかし、タンザニア人は金がなくてもみんな笑顔だ。金じゃなくて愛の方が大切だと分かった。
• 地球は広いなと改めて思った。どこまでも続く地平線。悩み事などがちっぽけに思えた。
• 家で食べているご飯は当たり前じゃないんだな、日本食の凄さに気づけた。感謝して食べること、それが一番大切だと思った。
• 観光としての訪問では知ることができない世界を感じ、とても良い経験をさせてもらった。
• タンザニアに来た事で、日本の良さについても知る事ができた。`
• しっかりと食べ物に感謝したり、ビニール袋を使わない所など日本が見習うべき点が多くあると思った。
■課題や教訓
1. 交流の密度を高める目的で、サッカー大会を4チームによる真剣勝負形式とした結果、勝敗への意識が強まりすぎ、一部の参加者にとっては「競い合うこと」が「つながること」に優先されてしまう場面が見られた。
2. 現地中学校を訪問した際、自由時間が長くなった場面で、互いにどう関わってよいか分からず戸惑う子どもたちも見受けられた。「同じ空間にいること」が必ずしも「交流」につながるわけではなく、より自然な対話や関わりが生まれるような機会設計の重要性を感じた。
■事業関連WEBサイト
- 実施期間
- 2024年7月31日~2024年8月9日
- 実施エリア
- タンザニア
- スポーツ種目/プログラム種別
- サッカー
- 実施組織
- 一般社団法人Seeds
- 協同組織
- NGO TOFA、株式会社GMSS
- 支援対象者数
- タンザニア:100名 日本:17名

