カンボジア王国 ICT化による質の高い4年制体育教員養成大学支援プロジェクト (2023)

カンボジア王国 ICT化による質の高い4年制体育教員養成大学支援プロジェクト (2023)1
カンボジア王国 ICT化による質の高い4年制体育教員養成大学支援プロジェクト (2023)2

■事業内容

本プロジェクトでは、ハート・オブ・ゴールドと国立体育・スポーツ研究所(NIPES)の協働により、NIPESの4年制体育科コースをより質の高い体育教員養成機関として発展させ、自立的・持続的に運営できることを目指す。具体的には、教育・青年・スポーツ省(教育省)が制定するMinimum Standards for Accreditation of Higher Education Institutions(MSAHEI)の124の基準で、現状のNIPESマネジメントの課題に挙げられる7分野(図書館運営、国際センターの運営、内部評価システム、教員養成、学生管理、卒業生支援、安全管理)を向上させるため、ICTを活用することで各分野の課題解決に取り組む。

■事業実施経緯

カンボジア教育省は、教育改革のなかで、全ての教員養成課程をASEAN基準に合わせるため、学士課程へと移行を進めている。その一環として、教育省はJICAと連携し、プノンペンとバッタンバンの教員養成機関を4年制の教員養成大学とする事業に取り組んでいるが、中・高の体育教員養成は含まれていない。そのため、当会は教育省の要請を受け、2019年より外務省NGO連携資金協力事業により、カンボジア唯一の体育・スポーツ教員養成機関であるNIPESを4年制大学とする事業を開始した。3年間の事業により、教員がカリキュラムに沿ったシラバスを作成し、授業を実施し、出席・成績管理ができるようになり、2019年11月よりカリキュラムに沿った学士課程がスタートしている。また、NIPESの教員養成センターが授業をモニタリングし、授業を評価する等人材が育成されている。施設に関しては1年次にスイミングプール、2年次にジムルーム建設、3年次には寮の改修が行われた。前事業の活動で、NIPESが自立的に向上できる項目に関しては、独自に予算確保、制度構築等を進めている。
一方、教育省が制定するMSAHEIに記載のある高等教育機関として必要な124の基準によると、例えば、未だに図書館の整備や国際センターの設置が遅れているなど、課題を残したままであるため、大学運営と並行してその改善が急務である。

■事業目的

国立体育・スポーツ研究所(NIPES)の図書館及び国際センターの運営、内部評価、教員養成、学生管理、卒業生支援、安全管理が、ICT化により統一的に促進される。

■事業成果

0. NIPESデータ管理システムが構築される。
1. NIPESの図書館がICTを活用して効率的に運営されている。
2. NIPESの国際センターが設置され、役割・計画に沿いICTを活用し、運営されている。
3. NIPESの内部評価の質が向上し、透明性を持った適切な評価が実施、周知されている。
4. NIPESにおいて質の高い体育教員養成が育成される環境が整備され、ICT等を活用した質の高い授業が提供されている。
5. NIPESがICTを用いた学生管理ができている。
6. NIPESの卒業生がネットワーク化され、継続的に現職教員が質を向上することができる。
7. NIPESの安全管理体制が確立される。

■参加者や協力者の声

日本での初めての経験は、私の人生の中で素晴らしいものでした。どのように研究テーマを選び、データを収集し、分析するかを学ぶ事ができました。今後NIPESで研究をしていきたいと思います。この様な機会を頂き、感謝しています。(本邦研修に参加したNIPES職員)

■課題や教訓

これまでプロジェクトで多くのサポートを行ってきました。今後は如何にこれまで行なってきた活動をNIPES自身が行える様に進めていけるかが課題の一つです。

■主な活動領域・事業方法

体育科教育、人材育成

■事業関連WEBサイト

https://www.facebook.com/share/p/huEMHhNH12qQXdcL/?mibextid=WC7FNe
https://www.facebook.com/share/p/cGABizwXF8EN872U/?mibextid=WC7FNe

実施期間
2023年2月27日~2026年6月30日
実施エリア
カンボジア
スポーツ種目/プログラム種別
体育種目
実施組織
特定非営利活動法人 ハート・オブ・ゴールド
協同組織
外務省
支援対象者数
カンボジア:180名
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