インドネシア共和国×日本「着衣泳普及プログラム」
【概要】
海面上昇、気候変動に伴う暴風雨・集中豪雨などの大規模な水害が毎年発生し、多くの犠牲者を出しているインドネシアにおいて、水害時の身の守り方、正しいライフジャケットの着用法や浮き方、泳ぎ方、等からなる「着衣泳普及プログラム」を実施した。
「着衣泳普及プログラム」では気候変動の原因となる環境問題(特に海洋汚染)について考えるためのイベント(ビーチクリーン活動)も併せて実施した。この事業の実施により、今後、インドネシアにおける「着衣泳」の現地指導者や「ビーチクリーン」のプロジェクトリーダーを育成することに繋げることができた。
【事業目的】
この活動は、2023年9月1日にタイのチェンマイで採択された「2030年に向けた日ASEANスポーツ協力の強化に関するチェンマイ宣言」における新たな協力分野である「スポーツマネジメント」、特に「スポーツ専門家のための能力開発プログラム(指導者や引退したアスリートのためのポストキャリア開発/移行プログラム)の開発・実施」の観点も踏まえ実施された。社会的に影響力のあるオリンピアンが指導者として実践することで、さらに多くの指導者へ良い影響を及ぼし、指導者数の増加により同国内における普及活動を加速させることであった。
【活動・事業内容】
<2月23日>
〇 在インドネシア日本大使館 表敬訪問
東南諸国連合 日本政府代表部 特命全権大使 紀谷 昌彦 大使
駐インドネシア共和国 特命全権大使 正木 靖 大使
〇 捜索救難庁(BASARNAS)への表敬訪問及びプレゼンテーション
SAR担当局長 表敬訪問およびプレゼンテーション
〇インドネシアオリンピアンズ協会(以下IOA)への訪問
着衣泳普及プログラムおよびビーチクリーン活動の事業説明と座学講習
<2月24日>
〇 着衣泳普及プログラム(午前中)
着衣泳教室の実施
〇 ビーチクリーン活動(午後)
【成果】
〇 複数のメディアで取り上げられたことから、インドネシア国内外に広く取組を発信できた。
〇 オリンピアンや多くのインドネシアのアスリートの協力を得て実施することができ、結果として、着衣泳に関しては当初の目標を上回る参加者をカウントすることができた。
〇「着衣泳普及プログラム」、「ビーチクリーン活動」のステークホルダー・関係者と計画、参加者募集、イベントのロジ調整等を通じて、今後、現地のステークホルダーが活動できるためのネットワークを構築できた。
〇 普及のカギとなる教材(着衣泳動画)を日本語版からインドネシア語版に翻訳し、今後、現地での自主的な活動を可能とすることができた。
【参考URL】
〇 岩崎恭子がインドネシアで着衣泳教室とビーチクリーン活動を実施 | スポーツをチカラに。スポーツビズ (sports-biz.co.jp)
〇 Japan and Indonesia NOAs work together to deliver community projects (olympians.org)
〇 Asosiasi Olympian Indonesia Gelar Aksi Sosial (viva.co.id)
世界オリンピアンズ協会(WOA)担当者
現地関係者からのコメント :
WOAとしてもASEAN地域でスポーツ×SDGs のこの様な指導者育成プログラムを実施する事は初めてだったが、非常に日本とインドネシアとの連携が良く、インドネシア側も主旨をしっかりと理解し、多くのオリンピアンを集め実施してくれたことは評価できる。
- 実施期間
- 令和6年2月24日(土)
- 実施エリア
- ジャカルタ(インドネシア)
- 実施組織
- 一般社団法人日本スポーツSDGs協会
- 協同組織
- インドネシア国家捜索救難庁(BASARNAS)、世界オリンピアンズ協会(WOA)、在インドネシア日本大使館、岩崎恭子氏(オリンピアン 金メダリスト)
- 支援対象者数
- (着衣泳)指導者・プロジェクトリーダーの候補者(インドネシア人オリンピアン・競技関係者28名、国家捜索救難庁10名、地元教員6名、JICA協力隊員1名、日本人学校教員2名)、現地学生(小学校、中学校、高校)50名、日本人学校通学者および父兄4名 (ビーチクリーン)インドネシアオリンピアン協会59名、国家捜索救難庁関係者10名、JICA協力隊員1名、日本人学校教員2名、日本人学校通学者および父兄4名