JICAスポーツ教育を通じた信頼醸成プロジェクト
異なる民族同士が争い、約20万人もの犠牲者を出した紛争が終結して20年以上が経つボスニア・ヘルツェゴビナ(BiH)では、未だにそれぞれの民族が別々の政治経済、教育システムのもとで暮らしています。JICAはスポーツを通して民族間の信頼醸成を促し、BiHの国民がひとつになっていくこを目指し、学校体育教育と社会スポーツの両面から支援をしてきました。
プロジェクトは、就学前・初等・中等教育庁(APOSO)が主導する、保健体育の共通コア・カリキュラム(3つの主要民族毎に異なっていたカリキュラムを統合するもの)策定を支援し、2018年3月に完成しました。現在は、モスタル市の小学校において、そのカリキュラムの導入支援を行っています。また、同時にモスタル市スポーツ協会が担う、市民スポーツの振興支援を通じて、スポーツの力で人々の心を繋げていくことを目標に、運動会や青少年交流のためのスポーツイベントを実施しました。
Dzenan Suta(ジェナン・シュタ)、モスタル市スポーツ協会 シニア・スポーツマネージャー
現地関係者からのコメント :
JICAプロジェクトの支援により、我々は比較的短期間で、スポーツとスポーツ教育に関連する多くの活動を実施することができました。これらの活動を通して、人々の団結力を高め、フェアプレイを推奨し、日々の生活の中でこれらがスポーツ選手や子どもたちに与える影響やその重要性について伝えてきました。我々の組織内の能力も、この素晴らしい経験と実践により、強化することができ、JICAの協力に感謝しています。